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般若(ラッパー)のかっこいい曲を3つに厳選してみた

HIPHOPのレコードコーナー

人気ラッパーの般若の曲は、ヘッズなら誰でも一度は聞いたことがありますよね。「かっこいい…!」とついつい、うなってしまうものばかりでしょう。

有名番組「フリースタイルダンジョン」の初代ラスボスとして知名度も上がったり、俳優として映画に出演したりもしていたり、とかく活躍の場を広げる注目人物です。

私も行きましたが武道館でのワンマンライブも敢行し、最近では限定ファンサイト(オンラインサロンのようなもの)も立ち上げるなど、ラッパーとしての活動もかなり精力的です。

そんな般若は今後もどんどんと活躍の場を広げていくのですが、まずはこの3つのかっこいい代表曲を聴いておこう!という極めて個人的な主張をこの記事ではしたいと思います(笑)

般若(ラッパー)のかっこいい曲①あの頃じゃねぇ

「般若の曲で一番かっこいいやつは?」と聞かれたら、おそらく多くのヘッズがこれを挙げるでしょう。2016年に発表された『あの頃じゃねぇ』です。

実はこの曲は般若のこれまでを詰め込んだ一曲なんですよね。ヒップホップに出会いラッパーになってからのことはもちろん、過去の人生を振り返るような生き様が語られていて、かなり共感できるリリックが敷き詰められています。

人生がうまくいかないときって、私たちも経験があるじゃないですか?仕事がうまくいかないとか、同世代で収入がある友人をうらむこととか、なんで自分ばっかりこんなに大変なんだ…みたいな。そこに般若のリリックがドンピシャでささるのですが、そんな「苦労の時間を抜けて成功を掴んだ今が一番強いよね」ってことを教えてくれます。

❝自分に言え 必ずできる あの頃じゃねぇ 一番強ぇのは今だぜ❞というリリックは本当に最高ですよね…!

私もこれまでのうまくいかない人生を振り返って、いろいろあったけど今がいいよねと感じるので、般若のように正直に語って挑戦をやめない姿は最高にかっこいいと思います。

また、般若は今でこそ「かっこいい」「憧れる」と評価されていますが、ぶっちゃけると遅咲きなんですよね。同世代ではるかに早く成功を掴んだラッパーは多く(MACCHO、TOKONA-Xなど)、それも彼にとってはコンプレックスだったのかもしれません。

現実世界でもありますよね。「なんであいつだけ…」みたいな(笑)

ただ、そんな時間があってもひっくり返して、「今が一番強いよ」ってことを教えてくれるこの曲は最高にかっこいいのでおすすめです。般若の代表曲なので必ず押さえておきましょう!

般若(ラッパー)のかっこいい曲②最ッ低のMC

次にかっこいいと感じる曲は「最ッ低のMC」ですね。この曲のイントロがかかったら急に首を振り出すヘッズは私を含めて多いでしょう!とかく攻めの一曲に仕上がっているのですが、なかでもこのリリックはかっこいいです↓

❝ハッキリ言ってつけるぜ条件 挑戦無きラップ 引退同然(どーせ)❞

いわゆる下克上的な一節なのですが、実はものすごくリスペクトもふまえた一曲だと思うんですよね。

完全に個人的な見解ですが、この曲は「好きだったラッパーの先人たち、あの頃のようにスキルを磨いてますか?俺が好きだった進化を続けていたころのあなたたちはもっとかっこよかったよ」というメッセージが含まれていると感じます。なんとも般若らしい…!

実際にHOOKの部分では❝ギドラ ブッダ 雷 ペイジャー 俺が狂ったのは奴らのせいさ❞とラップしていて、先輩ラッパーが若かりし自分にどれほど影響を与えたのかを伝えているんですよね。

どうしても一度成功を手にするとあぐらをかきがちですが、「それでかっこいいラップできるんですか?」という、リスペクトをこめた一曲だと解釈しています。現実の世界でも上司にはなにかとイエスマンで答えがちですが、『好きだからこそ物申す』と言える般若はかっこいいですよね。

また、❝ゲトったパスポート 中身は覚悟❞というラインもヒップホップで成功するんだという気概も感じますよね…!余談ですがフリースタイルダンジョンのバトル中にも「俺はヒップホップに就職」とラップしていて、男としての気合いを感じました。かっこよすぎ…!

ぜひ、必聴の1曲です!

般若(ラッパー)のかっこいい曲③何も出来ねぇけど

この『何も出来ねぇけど』は、2011年の東日本大震災が起きた際に発表された一曲なんですよね。

実は私は福島県の人間で、当時は先が見えないことにすごく不安を感じていたのを覚えています。そんなときに般若のこの曲に本当に支えられました。歯に衣着せないリリックなので相変わらずの攻めっぷりですが、「よく言ってくれた!」的な部分もあり勇気をもらえたんですよね。

震災が起きた時に私はちょうど関東におり、家族を福島県いわき市に残した状態でした。みごとに2週間くらい?家族とは連絡がとれなくなり、どうしたものかと眠れない夜をすごしたことを覚えています。

物資を送るにも現地の受け取り体制が整っていないし、原発の影響もあって自衛隊しか福島県に入れないような状態でした。しばらくすると「ボランティアだ!」と言って大量に現地に赴く人がいたのですが、こちらも実は余計な混乱を生んでしまい、ボランティアの人の世話をするために現地の人が駆り出されるなど、かなり難しい状況だったんですよね。

そんな中で般若のこの曲は、『復興を信じる』『誰かの手を握りしめよう』『今できることをやろう』というメッセージで溢れているので、勇気をくれました。ラッパーとしてできることとして曲を出すという、行動で示すあたりもかっこいいですよね…!

今きいても勇気をもらえるメッセージの詰まった曲なので、般若が気になる人は必ず押さえておいてください!

般若(ラッパー)のかっこいい曲は元気をもらえる

他にも紹介したい般若の曲はたっくさんあるのですが、まずはこの3つがカッコイイかなと思い、私の主張とさせていただきました。

他にも同世代のAK69と一緒につくった「One Way,One Mic,One Life feat.般若」もびっくりするほどっかこいいですし、MACCHOと一緒の「ジレンマ」なんかも最高ですよね。

日本が世界に誇るレゲエグループであるMighty CrownのSami-Tをむかえた「はいしんだ」も超カッコイイし、自身のレーベルメイトのSHINGO★西成とZORNにくわえてレペゼン山梨の田我流をむかえた「倍ヤバイ」なんかも最高です。よく聞くと笑えるリリックにもなっているので、ぜひ聞き込んでみてください。

一貫して自分の生き様から「やってやろうぜ」というメッセージを伝えてきます。総じて般若の曲はかっこいいのですが、とくに仕事でうまくいかないときなんかに元気をもらうことができます。

これからもかっこいい曲を連発する般若には注目ですが、まずは今回紹介した3つをチェックしてみてくださいね!