人気番組のフリースタイルダンジョンでも2代目モンスターとして活躍をした、千葉のラッパー輪入道を好きな人は多いですよね!私もかれこれ、彼がバトルシーンに彗星のごとく現れて以来、目が離せずにいます。
ヒップホップには地元を大事にする文化がありますが、なかでも輪入道は千葉を大事にしていることが随所に伝わってきます。いつかのサマーボム(日本のヒップホップイベント)でも「ニトロのダボとデリのHood」とライムしていて、地元千葉への愛を感じました。あのラインを聞いた瞬間にアガったヘッズは多いでしょう。
そんな輪入道ですが、ここ数年の日本のヒップホップシーンでも急激に支持を集めていますよね。この記事では彼を好きになってしまう理由を、ヘッズ歴10年を超える私が解説していきます!
千葉のラッパー輪入道を好きになる理由①声が渋すぎる
千葉の輪入道を好きになってしまう理由はまず、声が渋すぎる!!ってことでしょうか。
かなり共感してくれる人も多いハズですが、なんともいえないかすれ声というか、低いトーンでしっかり耳に届くあの声はかなり印象的です。ドスの効いた声という表現が本当にしっくりきますね(笑)
平成2年生まれなので現在20代のハズですが、今の20代ってあんなに声が低いのか?と思う時もあります。迫力のある声質はラッパー向きですよね!曲もしっかりとメッセージを届けるものが多く、輪入道の声だから余計に想いを感じるのかもしれません。特にたたみかけるようなエンジンのかかる瞬間も、彼の声が抑揚を引き立てているのは間違いないでしょう!
…ちなみにブームになっているフリースタイルラップバトルでも彼はかなりの試合巧者で、ライミングはもちろんですが、声が非常に通りやすいことも評価されている理由といえるでしょう。なかには広い会場になれば「口ごもってイマイチ聞き取りずらい」ことがマイナスになりますが、輪入道の場合はかなり聞きやすいのです。
それも全てはあの渋い声によるものなので、自然と耳に残ることでクセになってしまうんですよね…!
千葉のラッパー輪入道を好きになる理由②バトルが熱すぎる
輪入道は今でこそ自身でレーベルを主宰し、しっかりと音源を世に出して名前の売れているラッパーです。しかし、彼は根っからのフリースタイルバトル出身で、バトルで勝ち上がって名前を売ってきたというまさにヒップホップストーリー的な成り上がりを地でいくプレーヤーだとご存知でしょうか。
はじめて17歳でフリースタイルラップバトルに参戦し、開始からわずか4カ月で優勝を勝ち取り、2014年には9大会を制覇するという快進撃で、一躍シーンの重要人物に名を挙げたんですよね…!
なんといっても彼のバトルスタイルは熱がすごいんです。とにかく熱い。私も何度も輪入道のバトルを目にしていますが、観衆を一気に引き込むあのエナジーは目を見張るものがあります。「どんな言葉をはくんだろう?」「どれだけ本気で言葉をぶつけるのだろう?」と、熱狂を生むバトルスタイルから本当に目が離せません。例えば日々の仕事に疲れて元気がなくても、彼のバトルを見ると「自分も真剣に生きなきゃな…!」と思わされるんですよね。
ライブを全てフリースタイルラップでこなし、年間100を超えるステージをこなしたなんてことも有名でしょう。正々堂々と言葉を吐く彼の熱さ、エナジーに巻き込まれてついついこちらも熱狂してしまうことが、輪入道を好きになってしまう理由の一つと言えます!
…これもちなみにですが、吐く言葉ひとつひとつに筋が通っているのも魅力です。その上で熱さをぶつけてくるので、なんというかもう、一度はライブを観に行ってほしいです(笑)
千葉のラッパー輪入道を好きになる理由③アクシデントを乗り越える
アクシデントを乗り越えて頑張る姿には、誰しもが共通で勇気をもらうと思います。
輪入道の活動にもかなり勇気をもらえるのですが、実は彼は片耳が聴こえないんですよね。音楽をしてくうえではもしかしたらハンデになることかもしれませんが、その状態をしっかりと受け止めたうえで活動を続けています。
ヒップホップには「逆境をパワーに変える」という文化があります。それを地でいく姿に勇気をもらいますよね。仮に今、自分になにかアクシデントがおきて大変な状況だったとしても、輪入道にもそういう背景があることを考えると頑張れます。
私はミュージシャンではないので、耳が聞こえない状態で曲をつくることがいかに難解なのかを実感することはないでしょう。それでもかなり難しいであろうことは想像がつきますし、その状態でも心が震える曲を世に出し、バトルでもあれだけの戦績を残す姿には、好きにならない理由がありませんよね…!これからもヘッズの一人として、応援を続けたいラッパーの一人です!
輪入道の代表曲を聞いた見解
輪入道の曲で一番好きなのは「徳之島」でしょうか。これは鹿児島県の奄美群島の離島の1つの徳之島にライブで呼ばれた際に、感じたことや街の情景を書き連ねた曲です。
正直にいうとこの輪入道の曲で徳之島を知った人も多く、これが地方創生の一端を担うと言われていたりもします。私自身もこの曲を聞いて島に興味をもち、奄美大島に一週間ほどキャンプに出向いてしまいました(笑)
ヒップホップの大切な要素としてのストーリーテリングがかなり上手に盛り込まれていて、自分も徳之島に行った気になってしまう一曲です。輪入道自身になった気で聞けるほど想像できるリリックに、心を奪われてしまうことは間違いありません。
思うに、彼は心底から湧き上がる熱と同時に人としてとても繊細なんだという印象を受けます。相手の気持ちを想像して曲が書ける優しさを持つ彼は、見たものをダイヤに変えてしまう輪入道という妖怪からはほどとおいイイ人なのかもしれません。
ヒップホップでもあり優しい男でもある彼を、今後も注目していきたいと思います!